組踊「執心鐘入(しゅうしんかねいり)」
(組踊上演300周年記念 首里城復興祈念公演)
沖縄はアジア諸国との交易を通し、多様な文化芸術を受け入れ、独自の文化を築いてきた。
首里城は琉球王国の政治・外交・宗教上のネットワーク拠点であり、首里城とその周辺は文化芸術の中心であった。
首里城の焼失により改めてその価値が再認識された琉球文化のルネサンスを興し、将来に向けてその価値を高め、万国津梁の精神を世界へ発信するため、下記の取組を進める。
島しょ県である本県は、地域ごとに特色ある生活文化を有し、温暖な気候、風土の中で外からの文化を受け入れ、自らの文化として体現してきた。
首里城内の宮中文化に加え、多様性・独自性のある沖縄各地の地域文化の価値を再認識するとともに、これら魅力ある地域資源を普及・継承していく取組を行う。
また、首里城やその周辺地域で育まれた琉球文化の魅力について、学術的に研究する拠点づくりについて検討する。
2019年に300周年を迎えた「組踊」は首里城から生まれた琉球独自の芸能であり、幾多の世代わりを経ながらも脈々と守り受け継がれ、ユネスコの無形文化遺産にも登録されている。文化芸術は人々が心豊かに生き、活力ある社会を築き、世界と友好を深めていく基盤として欠かせないものである。
また、沖縄が世界に誇る伝統文化である空手は、首里王府時代に士族の嗜みとして発達したとされ、首里城との歴史的な繋がりが深い。
先人の「万国津梁」の精神を受け継ぎ、これからの時代にふさわしい新たな文化芸術を創造する場としての首里城をつくると共に、県民の感動体験の機会を創出する拠点としての首里城公園の活用を検討する。
令和元年度『琉球王国時代から連綿と続く沖縄の伝統的な「琉球料理」と「泡盛」、そして「芸能」』が日本遺産に認定された。このストーリーを国内外へ広く発信すると同時に、沖縄の多様な文化等に関し、琉球大学を中心とした国内外の大学等による学術面での評価・発信や世界のウチナーンチュネットワーク等を活用して展開する取組等について検討する。
本県独自の伝統的な食文化や伝統工芸、芸能等はその技術を高く評価されていることから、これらの伝統技術を現代のライフスタイルにおいて広く活用するための商品開発や販路開拓等を支援し、伝統技術を活用した産業振興を図る。