基本施策5:伝統技術の活用と継承

  1. 基本施策5:伝統技術の活用と継承

基本施策の目的

 琉球王国時代から脈々と受け継がれる建築や美術工芸に関する伝統技術を復元のみならず、修復にも活用していくことで、伝統技術を復元のみならず、修復にも活用していくことで、技術の継承および人材を育成する。

目指す姿

  1. 首里城正殿等の華美なたたずまいが悠久に受け継がれるとともに、美術工芸における伝統技術の継承、琉球文化の価値が次世代に伝達されている。
  2. 模造復元製作における技術が蓄積・継承され、県内外にある琉球王国時代の文化財等が適切に保全され、琉球文化の価値が継承されている。

主な課題

  1. 模造復元に係る調査研究の継続実施及び復元過程の公開
  2. 保存・修復技術習得に向けた県立芸術大学との連携・協働
  3. 各工芸技術分野における技術者の高齢化への対応および伝承者養成への環境整備

達成への道筋

  1. 首里城正殿等は、その建物自体が巨大な美術工芸品とも言われており、将来にわたる維持管理、修復を実現するため、国の復元工事等と連携して、漆芸や木工等の技術者の継続的な確保、育成を図る。
  2. 美術工芸品の模造復元の機会に若い世代を積極的に取り込むことや、国又は県の無形文化財に指定されている工芸技術を持つ各保存会等の伝承者要請を支援することで、技術の継承や経済的な安定につなげていく。
  3. 県立芸術大学と連携・協働して保存修復技術につながる基礎技能の習得等を支援することで人材の育成・確保を図り、琉球文化の価値を次世代に伝達する基本的条件を整備する。

施策の方向性

(1)伝統的な建築技術の活用と継承

  1. 技術者の育成と活用
     今回の首里城復元工事を通して、県内の漆芸や木工等における技術者が活用されるよう国と連携し取り組むとともに、復元後の維持管理・修繕にも活用されるよう技術者の育成、確保に取り組む。

(2)美術工芸における伝統技術の継承

  1. 模造復元を通したネットワークの構築
     専門機関とのネットワークの構築に取り組み、模造復元の取組を継続・計画的に実施することで、技術者の育成及び材料や道具類の確保を促進する。
     
  2. 最新デジタル技術等を活用した技術伝承と文化の継承
     琉球王国時代から相伝する手わざ(絵画、木彫、石彫、染織、漆芸、陶芸、金工、三線等)について、模造復元に係る作業はもとより、調査研究成果のデータ化を推進し、最新デジタル技術等を活用した情報発信、例えば、模造復元過程の仮想体験ができる仕組み構築等に取り組むことで、技術者の育成及び手わざへの理解と関心を高めていく。
     
  3. 文化財等保存修復技術の習得に関する体制の整備
     県立芸術大学において、学部段階から文化財等の保存修復分野の学位取得にも繋がるような授業科目を開設し、大学院の漆芸分野で保存修復技術の演習授業を行うなど、教育内容の段階的な充実を図る。
     
  4. 工芸技術等の伝承者養成に向けた体制の整備
     国または県の無形文化財に指定されている工芸技術の継承を図るため、各保存会等が実施する伝承者養成事業等を支援すると同時に、保持者の追加認定を適宜行い、技術の継承が適正に行われるよう取り組む。また、効果的な伝承者育成をおこなうため、会をマネジメントする人材の育成等の支援に取り組む。

「基本施策5」のPDFを見る