基本施策1:正殿等の早期復元と復元過程の公開

  1. 基本施策1:正殿等の早期復元と復元過程の公開

基本施策の目的

 首里城は、県民等の心の拠り所であるとともに、年間280万人を超える観光客等が訪れる観光拠点でもあることから、国等と連携して伝統技術等を活用した正殿の早期復元とともに、歴史・文化・観光拠点としての復興の取組や、復興への継続的な関心につなげていく。

目指す姿

  1. 国が進める首里城正殿等の復元に向けた工程に対応して、県内に蓄積・承継されている技術が活用され、将来の修復に必要な技術者の育成にもつながっている。
  2. 木材や赤瓦製作の原材料など、県内資源を活用した首里城復元が取り組まれることで首里城と県民社会の結びつきが強まり、首里城をより身近に感じることにつながっている。
  3. 首里城の復元の段階的公開・関連イベントが実施され、歴史・文化を知る新たな魅力となっており、県民はじめ多くの観光客等が訪れる場になっている。

主な課題

  1. 正殿等復元・修復に必要な伝統技術を有する県内若手技術者の育成
  2. 今回の復元における県産材の活用に向けた調査及び将来の修復等に備えた植樹、育樹
  3. 県内技術者による赤瓦の製作に向けた調査、研究、情報共有等
  4. 復元過程の段階的公開に向けた関係機関との戦略的・一体的な取組
  5. 新型コロナウイルス感染症対策及びこれを踏まえた積極的な誘客

達成への道筋

  1. 国及び首里城復元に関係する技術者・機関等との連携を深め、より充実した体制を整えて復元事業を継続していくことで、伝統技術を有する人材の確保及び育成を図り、長期にわたる首里城復元とその後の修復等を支えていく。
  2. 国や関係団体等の協力を得ながら必要とされる県産材の調査・研究を進め、首里城の象徴的な箇所の復元に県産材等の利活用を目指すとともに、将来の修復等に備えて、県営林及び市町村有林等でイヌマキやオキナワウラジロガシ等の植栽及び適正管理に引き続き取り組む。
  3. 破損瓦を今回の復元に活用するための研究を進め、復元の歴史の継続性を図る取組を進める。
  4. 一方、国等と連携して城郭内の早期公開及び全体の復元進捗に合わせた、いわゆる「観て学び楽しめる復興」に取り組み、首里城の歴史・文化及び観光拠点としての早期復興、魅力向上及び復興への継続的な関心につなげていく。
  5. 「ウイズコロナ」の観点から、首里城公園内の新型コロナウイルス感染症対策を適確に実施し、県内観光施設の模範となるよう国と連携して取り組む。

施策の方向性

(1)伝統技術を活用した施設整備

  1. 首里城の復元・修復を支える人づくり
     首里城の復元に携わることで伝統技術のさらなる蓄積や継承の機会を提供し、また、相当の期間にわたって携わり、技能の習熟度を高めることで、活躍の場を広げて将来につなげていくため、国と連携して職人の確保を含めた復元、修復を支える人づくりに取り組む。

(2)木材、瓦等の調達に向けた取組

  1. 県産木材の調達
     前回復元においても、正殿の正面にある向拝柱や小屋組など象徴的で重要な箇所には県在来種であるチャーギ(イヌマキ)やオキナワウラジロガシが使用された。今回の復元においても可能な限り県産木材が使用されるよう、森林組合等の協力のもと、国が実施する木材の調査、正殿等の復元に活用できる木材の確保等に連携して取り組む。なお、県産木材の使用にあたっては、木材資源の保続に支障がないよう、また、将来の修復等に備え、市町村等の関係機関とも連携し、県営林及び市町村有林でイヌマキやオキナワウラジロガシ等の植栽及び適正管理に引き続き取り組む。
     
  2. 首里城赤瓦に関する調査研究
     首里城復元に用いる赤瓦は正殿だけでも約5.5万枚となっており、原料となるクチャや赤土は相当量必要であることから、公共事業の建設発生土や適していると考えられる民有地等について、国と連携して調査・確認を加速していく。また、県工業技術センターにおいて、赤瓦を焼成した際の赤色の色味や適正な吸水率となるような配合や焼成方法の検討、試験体の評価を行い、令和4年度以降の首里城赤瓦の製作及び国が実施する復元工事につなげる。なお、国と連携して、被災した正殿の瓦をシャモット(焼粉)にして、再利用するための研究にも取り組む。
     
  3. 県民をはじめ国内外から寄せられた思いを形にする取組
     首里城の早期復元に向け、国との連携の下、復元工程に合わせて、首里城正殿の木材や赤瓦の調達、大龍柱等の石彫刻、唐破風妻飾等の木彫刻、龍頭棟飾等の焼物など屋外彫刻の復元、扁額などの室内装飾の復元その他関連事業について、沖縄県首里城復興基金の活用に関する方針に基づき、県民をはじめ県内外の多くの方々から寄せられた寄附金を活用して取り組む。

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